【鹿児島・長田町の偉人】

天保6（1836）年、薩摩藩（現在の鹿児島県鹿児島市）長田町城ヶ谷の儒者の家に生まれる。幕末には薩摩藩の富国強兵に尽力、明治以降は大阪経済の立て直しに奔走した実業家。

安政4（1857）年、23歳の時に長崎の海軍伝習所に派遣される。ここで五代は航海術・砲術・測量・数学などを学び、勝海舟や榎本武揚らとも親交を深めた。その後、薩英戦争にて捕虜になるも、富国強兵のため英仏への留学生派遣を建言した上申書を薩摩藩に提出する。1865（慶応元）年にこれは実現するが、当時の日本は鎖国中で洋行が禁止されていたため、密航であった。

西洋の近代化を目の当たりにした五代は、帰国後新政府の役人となり、日本のパリ万博参加などにも尽力。1869（明治2）年に役人を辞めてからは実業の世界に入り、大阪で商法会議所や株式取引所、大阪商業高校（現在の大阪市立大学）を建て、大阪商業の発展に力を注いだ。数多くの事業に携わり、「大阪の恩人」と言われる。

 

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