【佐賀・水ヶ江の偉人】

「彼がいなければ、日本の知的障害に関する研究は大幅に遅れていた」と言われる、日本における知的障害児者教育・福祉の父・石井亮一。この障害を抱える多くの人々にとって、それは不治の障害ではなく、発達の遅滞であるということを日本で初めて主張し、彼らへの教育や治療の必要性を訴えた。

明治24年、濃尾大地震発生時、立教女学校にて教頭として勤めていた石井は、被災地で親を失った孤児(特に少女)たちが人身売買の被害を受けていることを知る。女子教育に携わるものとしての義憤から、急遽現地に飛んだ彼は、20名余りの女子を引き取ることとなる。そして、保護した孤児の中に知的な発達の遅れが認められる女児がいたことから、彼の知的障害児教育への邁進がはじまるのである。

現在の社会福祉法人滝乃川学園および公益財団法人日本知的障害者福祉協会の創設者でもあり、同じく女子教育・障害児教育に尽力した筆子夫人とともに「滝乃川学園」の経営に生涯を捧げた。

 

▼ともに障害児教育に尽力した人物・石井筆子

障害者教育に人生を捧げた鹿鳴館の華 石井筆子

 

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