【福岡・直方市の偉人】
1829年(文政12年)、筑前国鞍手郡中泉村(現在の福岡県直方市大字中泉)に生まれる。
1869年(明治2年)、和泉は御所の賄い御用の仕事を通じ鈴木徳次郎と知り合う。新しい車の製作について意気投合した二人は、東京で見た馬車にヒントを得て人力車を発明した。さらに車大工の高山幸助を誘って試作を重ねた末、翌1870年(明治3年)に三人連名で東京府に人力車の製造と営業の許可を願い出る。許可が下りると、同年に東京日本橋で営業を開始した。
賀篭(かご)や馬に比べて人力車は敏速かつ軽やかで、その機動性は当時の人々を驚かせたという。また、かかる経費が安いことから庶民の間で身分にとらわれず乗れる乗り物として急速に全国に普及。近代日本を象徴する乗り物となった。その普及のスピードは営業開始の翌年には東京府下で1万台以上にのぼり、明治中期には全国で21万台以上もの人力車が走っていたという。
漫画:白山ユキ
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